小学校三年生から学校に行けなくなったさやかちゃん(仮名)。
なぜ行けなくなったのかは本人もご家族もわかりませんでした。なんとなく疲れてしまったんですかねー?お兄ちゃんもずっと学校には行っていないという環境の中で、「私も行かなくてもいいかなぁ」と思ってしまったのかもしれません。
それで学力を心配したご両親のお考えで、学習指導を開始しました。小3の冬からです。
国語と算数をというご依頼でしたが、当初は算数に絞り、学校のドリルを初めから取り組むことにしました。
さやかちゃんは、納得しないと前に進めないタイプ。時間はかかりますが、一度わかればスラスラ進みます。とはいえ、学校はどんどん進んでしまうので、こちらが焦りそうになるのですが、そこはあくまでさやかちゃんのペースに合わせて丁寧な説明を心がけました。
学年が進むにつれて内容も難しくなります。その分、さらに時間がかかることになりますが、先を急ぐのは禁物です。
わからなさすぎて泣き出してしまうこともありましたが、そんな時はぐっと抱きしめて「大丈夫よ」と励まし続けます。
時々登校を促してはみましたが、彼女が応じることはありませんでした。
それでも6年生になると、学校行事には参加できるようになりました。
なんと秋の宿泊行事にも行けたのです。
小学校を卒業するまでには、少なくとも算数の遅れは取り戻すことができました。
中学校に入学すると、あの小学校での不登校の状態はなんだったのかと思うほど、毎日通学できました。
1学期の成績は学年トップクラス!
担任の先生から、「小学校で学校を長期欠席していたとはとても思えません。」とのお言葉をいただきましたと、お母様が嬉しそうに報告してくださいました。
中1二学期の現在も学校生活は順調そのもの。
表情も生き生きとして、元気に明るく過ごしています。