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偶数係数の解の公式

そろそろ定期試験の時期になってきました。単元としては2次関数に入っている人も少なくないでしょう。2次方程式はすらすらと解けるようになっていますか?ここでひっかかると、2次関数の式を求めることができても、X切片が求められません。もう一度復習しておきましょう。

では、2次方程式を解く手順を考えてみましょう。

① ax^2+bx+c=0 の形に変形する

取りあえず、すべての項を左辺に移行して整理します。

② 共通因数があれば、その因数で各項を割る

目的はできるだけ簡単な整数の係数にすることです。項に分数がある場合は、その分母を各項にかけて各項の係数を整数にしておきましょう。
方程式を解くには、各項の係数をなるべく簡単な整数にすることが鉄則です。以下に例を示します。

\frac{2}{3}x^2-\frac{4}{3}x-10=0
2x^2-4x-30=0
x^2-2x-15=0

③ 左辺を因数分解する

まず左辺が因数分解できるか考えましょう。「たすき掛け」を必ず使うようにしてください。
ただし、2回ほどたすき掛けをしても上手くいかない場合は、さっさとあきらめましょう。時間の無駄です。

x^2-2x-15=0
(x+3)(x-5)=0
x=-3, x=5

これまでの例では左辺が因数分解できました。しかしいつでも因数分解できるとは限りません。そうなったら「」の出番です。復習しておきましょう。

ax^2+bx+c=0
x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}

では例題です。

x^2-6x-10=0

この方程式では、 a=1,b=-6,c=-10 ですね。

\text{1. }x=\frac{-(-6)\pm\sqrt{(-6)^2-4\times 1\times (-10)}}{2\times 1}
\text{2. }x=\frac{6\pm\sqrt{36+40}}{2}
\text{3. }x=\frac{6\pm\sqrt{76}}{2}
\text{4. }x=\frac{6\pm2\sqrt{19}}{2}
\text{5. }x=3\pm\sqrt{19}

どうですか?すらすらと公式に当てはめて計算できますか?ここでは解りやすく「1.」の式を書いてみました。出来れば、1の式は頭の中で計算して、2の式から始められるといいですね。ただし、係数が「-」のときは符号に注意してくださいね。

この2次方程式をよく見てみると、xの係数が偶数(2の倍数)になっていることに気がつくと思います。つまりxの係数は(-6)ですから、2で割れますね。

この係数が偶数の場合は、「偶数係数の解の公式」が使えます。

「偶数係数の解の公式」

ax^2+2b'x+c=0
x=\frac{-b'\pm\sqrt{b'^2-ac}}{a}

では同じ問題を偶数係数の解の公式を使って解いてみましょう。
コツは xの係数を2で割ってみることです。

x^2-6x-10=0

この場合は、 b'=-3 になることがわかりますか?
これさえ解れば、あとは公式に当てはめるだけです。

\text{* }x=\frac{-(-3)\pm\sqrt{(-3)^2-1\times (-10)}}{1}

解りやすく上の式を表しました。実際はこの式は書く必要はありません。気がついた人はいますか?
そう、分母が1ですね。特に x^2の係数が1の場合は、この「偶数係数の解の公式」の本領が発揮されます。分母が1ですから、わざわざ分数の式を書く必要がなくなります。

\text{1. }x=-(-3)\pm\sqrt{(-3)^2-1\times (-10)}
\text{2. }x=3\pm\sqrt{9+10}
\text{3. }x=3\pm\sqrt{19}

どうですか?同じ方程式でもこんなに式が少なくてすみますね。慣れてくれば、いきなり3番目の式(つまり解)をいっきに出すこともできます。

「偶数係数の解の公式」は学校でならったけど、なんかよく解らないっていう人がいるのではないでしょうか。でもコツさえつかめば、こんなに便利な公式はありません。

後で、2次方程式の解の存在について学習すると思いますが、ここで用いられる「判別式D」(a discriminant)でも D/4=b'^2-ac が使えるようになると大変計算が楽になります。

2次方程式は数学に触れている以上必ずついて回るものですから、この際に頑張って使いこなせるようになりたいものです。

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