「弟子の準備が整ったとき、師はあらわれる」という言葉は、チベット仏教の教えだそうです。
最初にこの言葉を聞いた時には、逆ではないかと思ったのですが、いろいろ考察していくうちに確かにそうかもしれないと思うようになりました。

35年間この仕事を続けてきて、すでに数千組の親子の皆さんと接してきたわけですが、どなたにも同じように接しているにもかかわらず、面談だけで終わってしまう方、体験をしてもご入会のない方も多くいらっしゃいます。一方で、12年間、私どもにご信頼をお寄せいただき、その後の近況をお伝えくださる方もいらっしゃいます。先日も、この春卒業した兄妹とお母様がお顔をお見せくださり、それぞれが充実した学生生活を過ごされているご様子に大変嬉しく感じた次第です。何よりもお母様の表情が以前に比べて柔和になられているのには感激いたしました。

他にも、今は社会に出て立派に活躍している卒業生の様子をうかがうにつけ、少しは私どももお役に立てたとすれば、望外の喜びです。

冒頭の言葉、もちろん、人には相性というものもありますが、人間完璧な人はいないものの、それぞれに長所・短所を持ち合わせています。数々の出会いの中で、お付き合いを深めていく中で、「この人」とひらめいたら、それはその人自身の受信機にひっかかり、大事な何かを感じ取る力が働いたのだろうと思われます。私自身も、アンテナを高くかかげて、さらなる「師」を求めていきたいと考えております。

そして、もし仮に可能であるとすれば、より多くの方にとって、「師」と呼ばれる存在になりたいと願っております。まだまだ修行、死ぬまで修行と考えております。生涯現役を貫けるよう、お一人でも多くの方に「師」と思っていただけるよう精進してまいります。